こんな用語出てきます

 労働問題を解決していく過程で、自分で本やインターネットで調べたり労働相談に行ったりすると思いますが、その中で使われる言葉がよくわからない場合や通常社会一般で使われる意味と若干意味が違うようで戸惑う場合があります。

 当サイトでは自分での調べものや労働相談がスムーズに進むように「よくわかる労働問題用語」というページを用意させていただきましたが、その中でもこの「労働相談1~9」のページで使っている労働問題に関する用語については、このページでさらにできるだけ簡単にわかりやすく説明させていただきます。また労働問題に関する主な法律の名称・略称と条文上の目的についても労働問題用語の後に案内させていただきます。

 あくまでも、お客様が、当サイトや他の労働問題に関するサイトに記述してあることがおおむねわかる・あちこちの労働相談においてやり取りする際に言葉の意味でだいたい困らない、ようにという目的で最低限必要な範囲で記述していますので、正確に知りたい方は、法律の条文を読むなり、公共機関に問い合わせるなりしてください。

労働問題用語(五十音順)

案件:あんけん

 労働問題において、すでに争いとなっている・争いになる恐れがあり、争いの相手方のいる問題で未解決の問題(類:事案、事件、紛争)

 労働問題については、似たような言葉で、案件・事件・紛争がありますが、少しづつ意味が違います。実際には厳密に区別せず使用されていることも多いです。

 使い分けないほうがわかりやすいかなと思いまして、当サイトでは主にどれも「事件」としています。

 ※詳しくは「事件」で説明しています。

慰謝料:いしゃりょう

損害賠償のうち、主に精神的な損害を受けたことに対して請求する・支払われる金銭

 例えば、パワハラ・セクハラ事件等で主に請求する・支払われる金銭です。

期日:きじつ

裁判所における手続が行われる日時

刑事:けいじ

刑罰のある法律が適用されることがら(対:民事)

 労働法関連ですと、主に労基法・安衛法には刑罰のある条文があります。

原告:げんこく

民事訴訟(第1審)において、訴えた側

 民事訴訟(第1審)において、訴えられた側は「被告」となります。

交渉:こうしょう

当事者同士がお互いに利害を調整して何らかの結論に向かう協議

 労働問題においては、主に当事者同士直接(代理人含め)での交渉の意味で用います。

控訴:こうそ

第1審における判決に不服があった場合に、より上級の裁判所において、審理・判決をやり直してもらうこと

 地方裁判所が第1審であった場合は高等裁判所に控訴します。簡易裁判所が第1審であった場合は地方裁判所に控訴します。

個別労働関係紛争:こべつろうどうかんけいふんそう

労働者個人と使用者との(民事に関する)事件・争いごと(対:集団的労使紛争)

 厳密に言うと、「労働条件その他労働関係に関する事項についての個々の労働者と事業主との間の紛争(労働者の募集及び採用に関する事項についての個々の求職者と事業主との間の紛争を含む)」です。

 個別労働関係紛争の当事者が外部労働組合に加入し、外部労働組合が使用者と団体交渉等しますと集団的労使紛争となります。労働問題の当事者が誰かということではなく、実際の交渉・手続の当事者が誰かということで判別されています。

雇用契約書:こようけいやくしょ

労働者と使用者が約束した書類

 当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約したことを記した書類です。

 労働条件通知書を兼ねた書類になっている時もあります。労働契約書と厳密には違うのですが、実際には労働契約書とほぼ同義で使用されています。

催告:さいこく

時効を仮に一時的に止める方法

 残業代の請求権は2年経つと時効により消滅します。その時効の進行を一時的に止めるために「催告」という制度があります。この「催告」には、6か月以内にADR・裁判所における手続を行った場合に、「催告」をした時点で時効は中断されたものとして扱ってもらえます。

 「催告」の一般的な方法としては、使用者に対して請求書を送付するという方法です。しかし、使用者に「そのような内容の請求書は見ていない、届いてもいない」ととぼけられてはいけないので、「内容証明郵便」と「配達証明」という方法で送付します。簡単に言うと、「内容証明郵便」とは郵便局がその郵便で送る文書の内容を証明してくれるもの、「配達証明」とは郵便局がその郵便を配達したことを証明してくれるものです。

 また、「内容証明郵便」と「配達証明」という方法を使ったことにより、今後あなたが何かを主張する際に、あなたが使用者に対していつどのような内容の請求をしたのかという事実についての証拠となります。

裁判外紛争解決手続:さいばんがいふんそうかいけつてつづき

訴訟以外の方法で行われる紛争解決のための手続

「裁判外紛争解決手続」は言葉として長く使いづらいので、主に「ADR」(Alternative Dispute Resolution)と呼ばれています。当サイトでも今後は「ADR」と呼びます。

 実施する機関の違いによって、司法型ADR、行政型ADR、民間型ADRの三つの型に分けられています。司法型ADRは裁判所でおこなわれるもので、例としては簡易裁判所で行なわれる民事調停です。行政型ADRは行政機関で行なわれるもので、例としては労働局で行なわれるあっせん・調停です。民間型ADRは認証された民間機関で行なわれるもので、例としては社労士会で行なわれるあっせんです。

 ※後ほど説明させていただきますが、簡易裁判所で行なわれる司法型ADRとその他のADRで扱える資格者が違うという都合があるので、当サイトでは司法型ADRは「裁判所における手続」の中の一つとして取り扱い、行政型ADRと社労士会ADRを単に「ADR」と呼びます。

事案:じあん

 労働問題において、すでに争いとなっている・争いになる恐れがあり、争いの相手方のいる問題で一般的な問題(類:案件、事件、紛争)

 労働問題については、似たような言葉で、案件・事件・紛争がありますが、少しづつ意味が違います。実際には厳密に区別せず使用されていることも多いです。

 使い分けないほうがわかりやすいかなと思いまして、当サイトでは主にどれも「事件」としています。

 ※詳しくは「事件」で説明しています。

事件:じけん

 労働問題において、すでに争いとなっている・争いになる恐れがあり、争いの相手方のいる問題で解決済みの問題(類:事案、案件、紛争)

 労働問題については、似たような言葉で、事案・案件・紛争がありますが、少しづつ意味が違います。実際には厳密に区別せず使用されていることも多いです。

 事案は、一般的にあるそれぞれの労働問題のことを意味します。例:残業代請求事案において、残業代の計算そのものはそれほど難しくありません。

 案件は、相談された・依頼をされている・受任した労働問題で未解決の労働問題のことを意味します。例:パワハラの案件が最近多いです。

 事件は、相談された・依頼をされている・受任した労働問題で解決済みの労働問題のことを意味します。例:電通事件の判決では上司はお咎めなしでした。

 紛争は、事案・案件・事件のいずれともほぼ同義で使われますが、ニュアンスとして全体的な広い意味で使われることが多いです。例:個別労働関係紛争は集団的労使関係紛争と比べると、解決できる手続が多いです。

 使い分けないほうがわかりやすいかなと思いまして、当サイトでは主にどれも「事件」としています。

時効:じこう

一定期間経つと、権利が消滅したり権利を取得する制度

 例えば、残業代等の賃金請求権は2年で時効により消滅します。

自白:じはく

相手方の主張する事実について、事実があることを認めること

 単に「自白」と言うときは、主に上記の意味で使用します。他に、相手方の主張する権利について、権利があることを認めることは「権利自白」と言います。

 また、相手方の主張する事実について、その事実があるかないかを争うことを明らかにしない場合には、原則として、その事実を自白したものとみなされます。これは「擬制自白」と言います。

就業規則:しゅうぎょうきそく

会社が会社・職場のルールを定めたもの

 常時10人以上の労働者を使用する使用者は、一定事項を記載した就業規則を作成し、労働者の意見を聞いて、労基署に届け、労働者に周知しなければいけません。

 原則、個々の労働契約を上回る効力を持ちます。

 労働問題においては、多くの類型・多くの争点で大変重要になるものであり、就業規則に関することだけで一冊の本になるくらい大変重要です。

集団的労使紛争:しゅうだんてきろうしふんそう

労働組合等と使用者との事件・争いごと(対:個別労働関係紛争)

 労働組合等の労働者の団体が当事者となる集団的な労働紛争です。

 個別労働関係紛争の当事者が外部労働組合に加入し、外部労働組合が使用者と団体交渉等しますと集団的労使紛争となります。労働問題の当事者が誰かということではなく、実際の交渉・手続の当事者が誰かということで判別されています。

受任:じゅにん

依頼(委任)を受けること

 通常、業務内容(委任される内容)を提示し、契約書を交わして行います。

準備書面:じゅんびしょめん

通常訴訟において、答弁書以降に当事者が陳述しようとする事項を記載した書類

上告:じょうこく

第二審における判決に不服があった場合に、より上級の裁判所において、審理・判決をやり直してもらうこと

 第二審が高等裁判所であった場合、最高裁判所に上告することとなります。第二審が地方裁判所であった場合、高等裁判所に上告することとなります。

使用者:しようしゃ

労働者と労働契約をして、働いたことに対して賃金を払う人(対:労働者)

 正確には「使用者」とは、労基法では「事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう」、労契法では「その使用する労働者に対して賃金を支払う者をいう」です。

 通常、主に経営者である社長を意味する場合が多いですが、例えば、支店の支店長であったり、何らかのプロジェクトにおけるリーダー等も使用者として考えられる場合もあります。

 労働問題においては、主に使用者を相手方として、何らかの交渉・手続により解決を図ります。

助言:じょげん

1.都道府県労働局長が労働者の申し出を受けて、使用者に対して解決の方向性を示すもの

2.労働問題について、何らかの、法律的な見込み・見通し・判断等を伝えたり、それらを踏まえての指示・アドバイス等をすること(類:相談に応じる)

1.都道府県労働局長が、申出人(通常は労働者)と被申出人(通常は使用者)からお互いの事情を聞き、被申出人に対して、お互いの間にある労働問題の問題点を指摘して、解決の方向性を示してくれるというもの。

2.無資格者が業として行うことは違法とされています。また、相談そのものは無料であっても、その後の有料業務の受任につながるような相談も違法とされるおそれが大きいです。

処分権主義:しょぶんけんしゅぎ

 民事の紛争において、当事者が自由に申し立て・訴えを起こしたり認めたりやめたりできる等という考え方・しくみ

 裁判所における手続に関する例としては、「当事者の一方(申立人・原告)から申し立て・訴えがなされなければ、あっせん・調停・労働審判・訴訟が始まりません。」「もう一方の当事者(被申立人・被告)が申立人・原告の請求を無条件で全て認めてしまえば、そこで手続終了になります。」「申立人・原告がいったん申し立て・訴えをしても、請求を放棄してしまえば、そこで手続終了となります。」等です。

自力救済:じりききゅうさい

法の定める手続によらずに自己の権利を実現すること

 例えば、給料や残業代が払われていないから、会社の金庫から勝手にお金を持ってくる、ということ。禁止されています。

申告:しんこく

労働基準関係法令違反がある場合に、労働者が、労働基準監督官に行政指導を求めること

 労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法等刑罰の規定がある法律に違反していると思われる場合に、労基署の窓口に行って、はっきりと「申告に来ました」と伝えます。口頭でもできますが、文書のほうが、正確に伝わりますのでおすすめです。

 申告があると、労働基準監督官が監督指導を行います。証拠の有無・固さ、悪質さの度合い、監督官の忙しさ等によって早期に動いてくれる、なかなか動いてくれない等変わってきます。

審判:しんぱん

労働審判において、言渡しされるもの(類:判決)

 主に口頭で主文と理由の要旨が当事者に伝えられます。労働審判委員会は「審理の結果認められる当事者間の権利関係及び労働審判手続の経過を踏まえて」審判を行います。

審理:しんり

調べて明らかにすること

 請求された趣旨が妥当なのか不当なのか、主張立証された事実が正しいのか正しくないのか、行われた行為が有効なのか無効なのか等について「審理」する、といった感じで使われます。

請求:せいきゅう

ADR・民事訴訟等の手続において、被申立人・被告を相手として、あっせん及び調停機関・裁判所に対して求めるもの・こと

 申し立て・訴えにおいて「とりあえず何とかしてください」等あいまいな請求はできません。請求の趣旨と請求の原因を明示しなければいけません。請求の趣旨と請求の原因は、例えば賃金請求事件の場合、とても簡単に言うと、請求の趣旨:○○は□□に残業代として△△円を払え・請求の原因:○○が□□に残業代として△△円を払っていないから(他にも請求の原因がいくつか必要です)、ということ等です。

相談:そうだん(※相談に応じる)

何らかの問題について、法律的な見込み・見通し・判断等を伝えたり、それらを踏まえての指示・アドバイス等をすること(類:助言)

 無資格者が業として行うことは違法とされています。また、相談そのものは無料であっても、その後の有料業務の受任につながるような相談も違法とされるおそれが大きいです。

争点:そうてん

争う際の要点・境界、争っていることごら、言い分が食い違うところ

 労働問題の解決において、どのような争点があるのかはとても重要です。手続において、争点について、あっせん委員なり裁判官なりにどのように主張立証して、どのように判断されるのかといった部分は大きなポイントとなります。

訴訟:そしょう

裁判所に対して訴えて行われる手続(類:裁判、通常訴訟)

 少額訴訟等の特殊な訴訟とそれ以外の訴訟を分けて説明する場合は、少額訴訟等以外の訴訟を通常訴訟といいます。単に訴訟と使う時はそれらの訴訟も含みます。裁判と訴訟はほぼ同義です。裁判は訴訟に比べて限定的な意味(判決・命令等の訴訟の最後の部分のみ)で使われる場合もあります。

疎明:そめい

証明まではいかないが、ある程度明らかである状態・行為

損害賠償:そんがいばいしょう

他人に与えた損害を金銭等で償って損害がなかったのと同じ状態にすること

 違法な行為をされたり、義務を果たされなかったりした場合に、それに基づき請求します。

代書:だいしょ

依頼人の言ったとおりに書くこと

 書く内容について助言・判断等した場合は代書の範囲を超えます。(類:代筆)

代理:だいり

本人に代わって自己の意思で行為を行い、その効果が本人に帰属する制度

 例えば、「AがBに代わって(Bを代理して)Cと契約すると、BがCと契約したことになる」ということです。課長代理・支店長代理等の職制上の代理とは意味が違います。

地位確認請求:ちいかくにんせいきゅう

○○会社の従業員として~地位にあることを確認する請求

 解雇・退職・雇止めの効力を争う事件では、一般的にこの請求をします。

 書類への書き方としては、「○○会社の従業員として労働契約上の権利を有する地位にあることを確認する」というような感じです。なお、訴訟の目的の価額を算定することが極めて困難な場合ということで、訴額は1,600,000円とみなされます。

着手金:ちゃくしゅきん

業務を依頼した際に、業務が行われる前に支払う金銭

 士業に成功失敗の分かれるような業務の依頼をした場合、業務が行われる前に支払いを求められます。業務を遂行するために最低限の金額(依頼するところによっては、それ以上の金額ですが)であり、結果の如何にかかわらず、依頼者には返還されません。

賃金:ちんぎん

労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの

 「労働の対償(対価)であること」「使用者が支払うものであること」「労働者に支払われるものであること」の三つの要件を満たしていれば、賃金・給料・給与・報酬・手当等の名称の如何にかかわらず、すべて賃金となります。

通常訴訟:つうじょうそしょう

裁判所に対して訴えて行われる通常の手続(類:訴訟)

 少額訴訟等の特殊な訴訟とそれ以外の訴訟を分けて説明する場合は、少額訴訟等以外の訴訟を通常訴訟といいます。単に訴訟と使う時はそれらの訴訟も含みます。

提訴:ていそ

訴訟を起こすこと(類:訴訟を提起)

手続:てつづき

あっせん・調停、労働審判、通常訴訟等の、公的な機関において行われる紛争解決手段

 直接交渉も紛争解決手段ではあり、広い意味では手続に入るかとも考えられますが、当サイトでは主に上記の狭い意味合いでこの用語を使用します。

当事者:とうじしゃ

あることがらについて直接関与する人

 民事で争っている場合ですと、申し立てた人(申立人)・訴えた人(原告)、申し立てられた人(被申立人)・訴えられた人(被告)は当事者になります。その他に例えばパワハラ事件だとパワハラを行った本人(上司等)も当事者となります。

内容証明郵便:ないようしょうめいゆうびん

郵便局がその郵便で送る文書の内容を証明してくれる郵便

 この「内容証明郵便」を「配達証明」で送付することによって、「催告」の効果が生まれたことの証明となります。書式が決まっています。

日当:にっとう

時間的に拘束して作業させた場合に発生する費用

 主に士業に業務を依頼している場合において、契約内容外の作業が必要になった等の時に発生する費用です。契約の際に「○○の作業が必要になるかもしれません。または、経過によっては、○○の作業をしたほうがよいかもしれません。○○の作業をする際、その他何か契約内容外の作業をする際は、日当として〇時間あたり○○円いただきます。」というような感じで決めておくことが多いです。

認否:にんぴ

認めるのか認めないのか

 例えば「~という事実に対する認否」とは、「~という事実を認めるのか認めないのか」ということです。

配達証明:はいたつしょうめい

郵便局がその郵便を配達したことを証明してくれる制度

 「内容証明郵便」をこの「配達証明」で送付することによって、「催告」の効果が生まれたことの証明となります。

判決:はんけつ

裁判所で行われた訴訟で、(判決書に基づいて)言い渡され効力を生ずるもの

 当事者が判決を受けてから(受け取ってから)2週間以内に不服を申し立てなければ、確定します。確定すると、その判決の内容について再度争うことはできなくなります。

被告:ひこく

民事訴訟(第1審)において、訴えられた側

 民事訴訟(第1審)において、訴えられた側は「被告」となります。

紛争:ふんそう

 労働問題において、すでに争いとなっている・争いになる恐れがあり、争いの相手方のいる問題(類:事案、案件、事件)

 労働問題については、似たような言葉で、案件・事件・紛争がありますが、少しづつ意味が違います。実際には厳密に区別せず使用されていることも多いです。

 使い分けないほうがわかりやすいかなと思いまして、当サイトでは主にどれも「事件」としています。

 ※詳しくは「事件」で説明しています。

弁論主義:べんろんしゅぎ

裁判所は、当事者の主張している事実および提出している証拠だけを判決(審判)の基礎とするという考え方・しくみ

 「裁判所は、当事者の主張しない事実を判決の基礎としてはならない。」「裁判所は、当事者間で争いのない事実は、そのまま判決の基礎としなければならない。」「裁判所は、当事者の申出た証拠についてのみ証拠調べをし、職権で証拠調べをしてはならない。」とされています。

報酬金:ほうしゅうきん

何らかの成果・利益に対して発生する費用

 士業に成功失敗の分かれるような業務の依頼をした場合、何らかの手続が終了して何らかの成果・利益があると費用が発生します。

 定額の場合もありますし、割合の場合もありますが、その内容は受任時に決めます。

本人訴訟:ほんにんそしょう

代理人を選任せず、本人がADR・訴訟等の手続を進めること

 代理人をつけなくても、ほとんどの手続は自分で行うことができます。

民事:みんじ

私人間の事件・争いごと(対:刑事)

 労働者と使用者との間の事件・争いごとは民事となります。

理由がある(ない):りゆうがある(ない)

法律上正当である(ない)

労働契約書:ろうどうけいやくしょ

 労働者と使用者が合意して契約した書類(類:労働条件通知書、雇用契約書)

 労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意し、その合意の内容を記した書類です。

 労働条件通知書を兼ねた書類になっている時もあります。雇用契約書と厳密には違うのですが、実際には雇用契約書とほぼ同義で使用されています。

労働時間:ろうどうじかん

使用者に使用されて労働者が労働した時間

 「労働者が使用者の指揮命令の下に置かれている時間」とされていますので、実際に労働した時間よりさらに広い概念です。

労働者:ろうどうしゃ

雇われて働いてお金をもらっている人

 労基法上では「事業に使用される者で、賃金を支払われる者」、労組法上では「賃金、給料その他これに準ずる収入によって生活する者」、労契法上では「使用者に使用されて労働し、賃金を支払われる者」です。労基法と労契法ではほぼ同じ意味ですが、労組法ではもう少し広い概念となっています(現に使用されていなくてもいい、賃金は労働の対償とまでされていない等)。

 それぞれの法律に関して何らかの争いがある時は、当事者がその法律で定められている「労働者」に当たるかどうかがまず考えられます。

労働条件通知書:ろうどうじょうけんつうちしょ

労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示した書類(類:労働契約書、雇用契約書)

 必ず記載しなければいけない事項と使用者がそれらに関する定めをした時には記載しなければいけない事項があります。

 労働者に対して、それぞれの事項が明らかとなる書面を交付して行わなければいけません。

 労働契約書・雇用契約書を兼ねた書類になっている時もあります。

和解:わかい

当事者同士がその間に存在する争いをやめることを約束した契約

 一般的に和解を行う時は、「和解した事項とその内容」を記して、終わりのほうに「当事者同士の間にはもう争いはありません」という感じの内容を記して、契約書を交わします。

割増賃金:わりましちんぎん

割増された残業代

 時間外労働、休日労働、深夜労働をした場合に発生します。時間外労働は25%以上、休日労働は35%以上、深夜労働は25%以上の割増率で、深夜労働は時間外労働・休日労働と重複します。また、時間外労働が月60時間を超えると割増率が50%以上となります。

ADR:えーでぃーあーる

訴訟以外の方法で行われる紛争解決のための手続

 実施する機関の違いによって、司法型ADR、行政型ADR、民間型ADRの三つの型に分けられています。司法型ADRは裁判所でおこなわれるもので、例としては簡易裁判所で行なわれる民事調停です。行政型ADRは行政機関で行なわれるもので、例としては労働局で行なわれるあっせん・調停です。民間型ADRは認証された民間機関で行なわれるもので、例としては社労士会で行なわれるあっせんです。

 ※簡易裁判所で行なわれる司法型ADRとその他のADRで扱える資格者が違うという都合があるので、当サイトでは司法型ADRは「裁判所における手続」の中の一つとして取り扱い、行政型ADRと社労士会ADRを単に「ADR」と呼びます。

労働関係法律の名称・略称と条文上の目的(五十音順)

育児・介護休業法(育介法):いくじ・かいごきゅうぎょうほう(いくかいほう)

 育児及び家族の介護を行う労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるよう支援することによって、その福祉を増進すること。

雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(均等法):(きんとうほう)

 男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進すること。

高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法):(こうねんれいしゃこようあんていほう)

 高年齢者の安定した雇用の確保の促進、高年齢者等の再就職の促進、定年退職者その他の高年齢退職者に対する就業の機会の確保等の措置を総合的に講じ、もつて高年齢者等の職業の安定その他福祉の増進を図ること。

最低賃金法(最賃法):さいていちんぎんほう(さいちんほう)

 賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資すること。

障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法):(しょうがいしゃこようそくしんほう)

 障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等のための措置、雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会及び待遇の確保並びに障害者がその有する能力を有効に発揮することができるようにするための措置、職業リハビリテーションの措置その他障害者がその能力に適合する職業に就くこと等を通じてその職業生活において自立することを促進するための措置を総合的に講じ、もつて障害者の職業の安定を図ること。

短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パートタイム労働法):(ぱーとたいむろうどうほう)

 短時間労働者について、その適正な労働条件の確保、雇用管理の改善、通常の労働者への転換の推進、職業能力の開発及び向上等に関する措置等を講ずることにより、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保等を図ることを通じて短時間労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにし、もってその福祉の増進を図ること。

労働安全衛生法(安衛法):ろうどうあんぜんえいせいほう(あんえいほう)

 労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進すること。

労働関係調整法(労調法):ろうどうかんけいちょうせいほう(ろうちょうほう)

 労働関係の公正な調整を図り、労働争議を予防し、又は解決して、産業の平和を維持すること。

労働基準法(労基法):ろうどうきじゅんほう(ろうきほう)

 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならないこと。

労働組合法(労組法):ろうどうくみあいほう(ろうそほう)

 労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させること、労働者がその労働条件について交渉するために自ら代表者を選出することその他の団体行動を行うために自主的に労働組合を組織し、団結することを擁護すること並びに使用者と労働者との関係を規制する労働協約を締結するための団体交渉をすること及びその手続を助成すること。

労働契約法(労契法):ろうどうけいやくほう(ろうけいほう)

 労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、労働契約が合意により成立し、又は変更されるという合意の原則その他労働契約に関する基本的事項を定めることにより、合理的な労働条件の決定又は変更が円滑に行われるようにすることを通じて、労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資すること。

労働者災害補償保険法(労災法):ろうどうしゃさいがいほしょうほけんほう(ろうさいほう)

 業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由又は通勤により負傷し、又は疾病にかかつた労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図り、もつて労働者の福祉の増進に寄与すること。

労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法):(ろうどうしゃはけんほう)

 労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、派遣労働者の保護等を図り、もつて派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資すること。

次はこちらから:解決するところそれぞれの特長、メリット及びデメリット

こちらを読んでいない方はまずこちらから